株で億り人、億トレーダーになった弟を持つ男の思いを書いています。

億り人
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小説本編 第21話~30話

第22話 ぶっ飛んだ思考回路

投稿日:

緊急停止で負の連鎖を断ち切った弟は順調に回復へと向かっていた。俺も自分を誤魔化しながら安定した利益を出せていた。利益額も満足のいくものになっていた。

しかしこのバランスはすぐに崩れることになる。

前回のお話はこちらです。

第21話 緊急停止機能でリスクを回避

破竹の勢いで億り人となった弟だが、1日天下ですぐに陥落してしまった。それでも5500万以上持ってるのだから俺からしたら十分うらやましかった。 しかし一度狂った歯車は修正出来ない限りどこまでも狂い続ける ...

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禁断の追加資金

弟に追い付くこと、離されないことを諦めた俺はその後も順調に勝てた。利益額も10万~20万になることも多く、デイトレ復帰を勧めてくれた弟に感謝した。

少し前まで、塾の収益が減ってしまってどうやって暮らしていこうかと思っていた身だ。

それがデイトレ復帰から3週間弱で100万もの利益を積み上げることが出来た。

本当に感謝感謝だ。

出金して資金を減らした弟はまた快進撃を始めたかに思えた。

しかしここで禁断の果実に手を出してしまうのだ。

出金したはずの金から一部を再入金してしまうのだ。

弟の情報網からだろうか、それとも感覚なのだろうか。

監視している銘柄群にお祭り的な上昇が起こると考えたことで追加資金を入れたらしい。恐らく本人は否定するだろう。でもこれこそ取り返したいという心の魔力なんだと俺は思う。

出金をしたことで強制的に取り返す道を閉ざしたはずだった。

それでもチャンスがくる・・・かも知れない。

そんな思いは短期間で取り返せる可能性を探り出す。

そしてその方法として手っ取り早い、というか取り返せる可能性に賭けるならばそう、結局は資金を増やすしかない。そうやって自然と禁断の果実に手を伸ばしてしまうものだ。

俺にだってわかる。

経験がないくせに偉そうに語っているわけではない。

規模は全然違えど俺にも同じ経験があるからだ。

負けに負け続け、550万円を失う過程で経験してきたのだ。

150万の資金が約半分になってしまった時、ネットの掲示板でチャンスだと騒がれている銘柄があった。その時考えてしまったのだ。

『このままでは取り返すのは難しい。簡単に取り返すなら・・・資金追加だ』

どんなに強く見えても心の奥底が弱っていれば自然と流されてしまうものだ。

恐らく弟はこの感情に流されたのだろう。

コツコツでもいいから勝つことが大事だと言っていた数日前の弟はそこにもういなかった。

そして相場はそういう行動を許さない。

弟の勘は見事なまでに外れる。

そしてここから2日間で弟は約2000万負けることになる。

しかもずっと続いてきた上昇相場のツケを払うかのごとく大きく相場が崩れるのだ。その日は5月23日。テレビでも大きく取り上げられるほどに株価は大きく値を下げた。

資金追加がなければ物理的にもこんな悲劇にはならなかったはずだ。

それどころかこんな悲劇的相場でも勝てていたかも知れない。俺はそう思う。

株は心に潜む魔物との戦いだ。欲に溺れたらその瞬間に勝ち目はなくなる。

弟も取り返せそうという思いから流された。

この負けは必然だったのだ。

さすがの屈強メンタルを持つ弟もかなり精神が弱っていた。

本当に出金をして俺よりも少ない資金から再出発すると言った。

俺は寂しくもあったが、安心の方が大きかった。

兄としての思いは変わらずだ。弟が失敗して苦労するようなことにはなって欲しくない。だからこそリスキーな勝負を続けることは心配で仕方なかった。

そして俺より成功してもいいけれど、手の届かないほど遠くへいかないで欲しい。

わがままなようだが、これが俺の本音だ。

弟はこの2000万負けがあってもまだまだ十分に資産はある。そしてロットを落として勝負をすればまたゆっくりでも勝ち続けられる可能性も十分にある。

仮に勝てなくとも出金したお金があればかなりの期間は安定した暮らしが出来るはずだ。

そして俺より少ない額までロットを落とせば、また俺の手が届かなくなるような位置まで一気に駆け上がることはないはずだ。

まぁ前回のようにそれは単なる願望であり、また一気に走っていっちゃう可能性もあるわけだが。

とりあえず今度こそ弟の破天荒なトレードはこの日を持って終了。

そのはずだった。

15時で株が終わってから仕事に行き、その後ブログを更新していた。

その内容を見て驚愕した。

株への情熱が復活したから明日ラストのブッコミをします・・・と。

開いた口が塞がらない。我が弟ながらこれはバカだ。良い意味なんかではない。単なるバカとしか思えない。回避したはずじゃないか。あの時、自力で回避したはずじゃないか。

坂道は途中で止まれないと知っているはずじゃないか。

気の迷いで資金を追加したこと、後悔していたじゃないか。

そして今度こそ学び、反省したはずじゃないか。

最後の賭けに出て、その賭けに勝てる人間なんていないとわかっているじゃないか。

なぜここでそんな大勝負に出るんだ。

弟なりに勝算はあったようだが、俺の目から見ると単なる強がりにしか思えなかった。

うまくいかないからと言って大きな勝負に出て負ける。

そしてさらに大きな勝負に出て負ける。

これこそ典型的敗者であり、そこに都合良く一発逆転という展開などはないのだ。

そう、普通は・・・。

弟が普通じゃないことくらい、俺はわかっていたはずでは?

弟側のノンフィクション小説も連載中です
株で億を4回つかんで4回破産した男
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