株で億り人、億トレーダーになった弟を持つ男の思いを書いています。

億り人
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小説本編 第31話~40話

第35話 復活の兆しと危険な思考

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もうなるようになれとばかりに投げやりな姿勢になっていたが、俺にはまだ起死回生の一手が残っていた。すでに多くのデイトレーダーが使っていた手数料無料の証券会社。

しかし俺は使い慣れたツールを使いたいと思い、証券会社の引っ越しをしていなかった。

前回のお話はこちらです。

第34話 意思なき船

労働審判も勝利に終わり、デイトレ収支も安定してきた。しかしそんな中で弟が再び大きな利益をあげた。それも相場の恩恵を受けたわけでもなく実力でもぎ取った勝利だ。 そんな時、俺は10万程度の利益しか出せず悩 ...

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デイトレの怠け癖は直せず

勝てない・・・勝てない。

どうしても生活費すら稼げない日々が続いた。

確かに数万円は勝てる。しかしそれが月単位での話だ。これでは生活なんてとても出来ない。

しかし俺はこの状況を打破し得る方法を1つ知っていた。

それは証券会社の引っ越しだ。この頃になると信用無制限からのデイトレブームで1日に売買を完結させるデイトレならば、信用取引の手数料が無料という証券会社が出てきていた。

多くのデイトレーダーが証券会社を引っ越す中、俺は頑なに拒否していた。

人は環境を変えることに積極的でない、という性質もあっただろう。ただそれだけでなく、自分が本気になればまだ道があるという部分を残しておきたかったのだ。

しかしそうも言ってられなくなり、手数料を計算してみると、毎月10~15万円取られていた。

デイトレ復帰した2013年5月は100万円以上の手数料を取られたので、かなり規模は小さくなったものの、かなりの金額が取られていた。これを無料にすれば・・・。

毎月10万以上の手数料で5万以上は利益が残っているのだから、15万以上勝てるようになる可能性は高い。実際には机上の計算通りにいかないだろうけど、かなり良い線にいくのではないか。

そう考え、俺はついに証券会社の引っ越しを決断した。

 

使い慣れた注文ツールが変わることに抵抗はあったが、慣れればなんてことはないだろうと考えた。そして思った通り、3日も使えばスイスイと使えるようになっていた。

そして手数料無料となって最初の月、狙い通りの15万勝ちを達成した。

ふっ・・・やはりな・・・やはりだ。完全に計算通り。

この手数料無料というシステムがあれば俺はまだまだ勝てる。この相場環境でもいける。

なら・・・ならば。

そう、ならば本気出す必要もないだろう。

怠け癖がついてしまった俺は簡単に戻らない。

当然携帯ゲームは今も変わらず毎日の日課だ。相変わらず全国1位をキープしている。

どんなに忙しくても、どんなに眠くても携帯ゲームの1位だけは必死でキープしていた。

ここへの執着、やる気は自分で見ても異常と思えるほどだったが、1位で居続けることでの自己満足や、周りの称賛はとても心地良く、この地位を失いたくないという思いが俺を走らせ続けた。

俺はそんなに器用な人間ではない。

どんどん深みにハマっていく携帯ゲーム。

そこに集中力を発揮することでデイトレのやる気はどんどんなくなっていった。

『いざとなったら本気を出せば月々15~20万くらい簡単に稼げるだろう』

証券会社の引っ越しはこの思考を生むだけだった。引っ越す前は、また稼げるようになればやる気も戻ると自分で思っていた。本当に思っていたんだ。

でも自分への保険を確立したに過ぎず、その保険がさらなるナマケモノへと進化させた。

 

妻の定期健診には毎回付き添った。

もちろん妻や赤ちゃんのことが心配ということもある。ただそれ以上に付き添えばサボる口実が出来るというクズ的思考回路があった。

もうあの頃の俺はいない。

初めて株に手を出した時、初めてデイトレードの世界に踏み入れた時に抱いた希望。そして株を始めたことでニート生活を完全に捨てることが出来た。

何度負けようとも逆転を信じて努力した日々。

実際に勝てるようになってからも努力を続けた日々。

デイトレがうまくいかなくなった時、すぐに家庭教師を始めて生活の基盤を救ったあの時の俺。

それでも生活が厳しくなると思えば自分で学習塾を起業するため、奔走した俺。

塾の収入が少し落ちた時、すぐさまデイトレ復帰した俺。

デイトレ復帰の際、生活費のためなら、いや金のためならばプライドなんていらないと弟にトレード環境の作り方から銘柄の選び方など、何から何まで真剣に聞いた俺。

夏期講習でキツキツのスケジュールになりながらも毎日デイトレを頑張った俺。

もう全て過去の俺だ。

 

今の俺はいかにしてサボるか。それしか考えていない。

いや、もしかしたらいかにして携帯ゲームの時間を捻出するか、なのかも知れない。

今までこんなにも一生懸命になったものがあっただろうか。そう思うほどに毎日時間を使っていた。勝ち負けがギリギリになれば手に汗びっしょりかいて声も震えるほどに緊張した。

それでも1回も負けることなく勝ち続け、自己満足な日々を送った。

本当に自分にしかわからない自己満足。これぞ自己満足。ザ・自己満足。

そしてそれは俺たち家族にとって何の意味もない勲章。

 

あぁ、時間が欲しい。金は稼がなきゃいけないけど、もっと携帯ゲームをする時間が欲しい。

ならもっと楽して稼げる方法はないだろうか。

あ・・・待てよ。

そうか、うん。

今の俺は昔とは違う。いけるかも知れない。

もう一度チャレンジしてみようか・・・スイングトレードを。

弟側のノンフィクション小説も連載中です
株で億を4回つかんで4回破産した男
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-小説本編, 第31話~40話

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