株で億り人、億トレーダーになった弟を持つ男の思いを書いています。

億り人
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小説本編 第31話~40話

第34話 意思なき船

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労働審判も勝利に終わり、デイトレ収支も安定してきた。しかしそんな中で弟が再び大きな利益をあげた。それも相場の恩恵を受けたわけでもなく実力でもぎ取った勝利だ。

そんな時、俺は10万程度の利益しか出せず悩んでいた。

前回のお話はこちらです。

第33話 弟の大復活と自分の器

妻の妊娠がわかり、期待と不安でいっぱいだった。そんな中、デイトレの調子は戻ったかに見えた。事実収支だけを見れば最低限の利益をあげることは出来ている。 無理をしなければ安定すると思える内容でもあった。 ...

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やる気を捨てて虚栄を張る

弟が再び大きな利益をあげたことで俺は他の人の成績が気になるようになった。

弟子とも連絡を取り、色んな人のトレード結果を見て回った。

確かに2013年はアベノミクスということで大きな利益を出している人が目立っていたが、後半に大失速をしている人も多くいた。実力がなくとも勝てていたのが前半戦。

そしてその真価が問われるのが後半戦というように思えた。

ということはやはり弟は本物の力を手に入れたのだ。

俺も少しでも追い付きたい。追い越せずとも背中の見える位置にはいたい。

そう思い年明け2014年1月は大きな変化を自分に求めた。

大きな利益をあげるためにすべきことで最初に思い付くのは信用余力をMAXに使うことだ。それによりリスクも最大となるがリターン時の金額も最大となる。

しかし赤ちゃんが生まれる俺にとってそれはパンドラの箱。

絶対にそれだけはやってはいけないと思った。

持ち越しをして利益を取りにいくには時期が遅過ぎる。また、持ち越しを禁ずることで自分の手法を確立した自分のデイトレ手法を自分で否定することにもなってしまう。

八方塞がりだ。どうやっても俺は大きな利益を出すことが出来ない。

それでも可能性を見出すのであれば・・・。

持ち越しなしというルールの中で時間軸を長くすることとロットを可能な限り上げること、そしてハイリスクハイリターン銘柄に手を出す。この3つを意識することで変化が起こるかも知れないと思った。

お正月休みにはシミュレーションを何度もした。

中途半端にはやりたくないと考え、冬期講習が終わるまで待った。

 

冬期講習も終わり、いよいよ勝負の時だ。

冬期講習中にずっと値動きを追い、シミュレーションも繰り返したIPO銘柄に狙いを定めた。

最初の数日間はうまくいった。5万以上の利益が出ることも多くなり、少し前の落ち着いてしまった収支とは違ってきているように感じた。その反面、損失を出す日も多くなった。

なかなかうまく暴れ馬を乗りこなせないというイメージだった。

どっちに転んでもおかしくなかった。

しかし1月下旬、それは悪い方に出る。

IPOの地合いが悪化し、下落を拾ってナンピンをし、大きな損失を出してしまった。最終週だけで20万オーバーの損失となり、1月の月間収支はマイナス16万となった。

復帰後初めての月間マイナスだった。

 

新しいことを始めるには必ずリスクがつきまとう。こうなることは半ば仕方なかったはずだ。それを乗り越えることによって大きな成功につながる可能性もあったかも知れない。

でもこの時の俺にそんな心の余裕はなかった。

逃げた。全力で逃げた。

もうやめよう。株で夢を追うのはやめよう。デイトレで夢を追うのはやめよう。弟の背中を追うのはやめよう。

今は時期じゃない。俺の時代じゃないんだ。

面白いようにボロボロになっていった。

2月に入ると受験が近いことを理由に株から逃げる日が多くなった。妻も損切りが出来ずにスイングに移行させた株が大きく値下がりしてしまい、身動きが取れなくなった。

俺たちのデイトレは終わったのだ。

弟もこの2月に大苦戦をし、昨年12月の利益の大半を失った。

またしても弟の背中が自然と俺の目の前に現れたことになるが、以前の俺とは違い、やる気にはならなかった。

どうせやる気を出しても無駄だ。

やる気を出した頃にはまた弟が大儲けしてはるか彼方に行ってしまうだろう。

そうやってまた自分が惨めになるのは嫌だ。

もうこのまま受け入れる。

俺にとってデイトレは所詮副業に過ぎず、塾の稼ぎがピンチの時に助けてくれる存在であればそれでいい。大金持ちになりたいだなんて元々思っていなかったはずだ。

誰より稼げなくてもいい。

自分の家族が幸せに暮らしていけるだけの稼ぎがあれば十分だ。

そう思っていたはずなのに・・・。ちょっと踏み外したこの道はそんな平凡な幸せをも奪おうとしていた。

勝てない・・・。

いくら頑張っても月に10万さえ勝てなくなっていた。

少し背伸びしただけで本来の自分を失ってしまった。

もういい、なるようにしかならない。

風が吹けばそっちに流れればいい。自分で相場を操作出来るわけでもない。

自分の意思で利益など出せようはずもない。相場の意思に従うしかないのだ。

自分で利益を取ろうとしたことで罰を受けた。

しかしこのまま勝てなくなってしまうわけにはいかない。これでは完全に逃げ出した時と同じになってしまう。そうならないためには何か手を打つ必要がある。

こんな俺にも唯一残された手段があった。

前から知っていた手段ではあるが、これをやってしまうと自分の伸びしろが一切なくなってしまうのがわかっていたから怖くて出来なかったんだ。

でも迷っている暇はなかった。

俺は証券会社の引っ越しを決断する。『手数料無料』を求めて。

弟側のノンフィクション小説も連載中です
株で億を4回つかんで4回破産した男
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-小説本編, 第31話~40話

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