株で億り人、億トレーダーになった弟を持つ男の思いを書いています。

億り人
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小説本編 第11話~20話

第15話 弟の覚醒なるか

投稿日:

妻の退職、塾の先々への不安とダブルでピンチを迎えてしまった。しかし思えば結婚以来ゆっくりなんてずっと出来なかった。父が小学生の頃、ピンチと思うな、チャンスと思えと言っていた。

このピンチもチャンスにしようと思った。

前回のお話はこちらです。

第14話 正社員の仕事がクビに!転落はあっさり突然に

全てがうまくいっている時はどうしても次の一手に気が向かない。現状に満足すると人間は歩みを止めてしまうものだ。この時、俺は塾の収益に満足していた。 デイトレなんてもうやることはないとも思っていた。 前回 ...

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のどかな日々と今後のビジョン

慌ててもなるようにしかならない。もがいてもなるようにしかならない。

そもそも今はまだもがこうとしても何も出来ない時期だ。

労働審判を起こすのはまだまだ先だし、塾はチラシを入れる時期でもない。

土日になると俺の友達も一緒に高速道路のパーキングエリア巡りを楽しんだり、ちょっと遠出をして日帰り旅行のようなこともたくさんした。

その友達は過去にいくつもの職を転々としていて、その度に雇用保険のお世話になっていた。これから雇用保険のお世話になろうとしている妻にとっては大先輩となるわけだ。

車の中で雇用保険についての知識を色々と教えてもらった。

そんな風に休日は毎週のように出掛けて楽しんだ。

今ある現実から逃げているわけではない。

いずれまた妻のことでも、自分の仕事のことでも大きく動かなければならなくなる。そんな日々が始まる前に、今だけは静かに新婚生活を楽しみたいと思った。

そんな頃、実家で母からすごい話を聞いた。

母「Dが最近すごい儲かってるらしいよ」

俺「え?どのくらい?」

母「わかんないけど、いっぱいって言ってた」

思えば少し前に弟からメールがきていた。

もしかしたらこの時すでにある程度儲かっていたのかも知れないな。

D「兄ちゃん最近デイトレやってないの?」

俺「もうやることないと思うな」

D「もったいないよ!復帰しなよ」

俺「塾忙しいしいいよ」

D「信用取引が無制限になるから絶対デイトレいけるよ」

信用取引のルールが以前と変わるということで連絡がきていたのだ。

1000万円の余力から300万円分買い、それを売却する。すると残りの余力は700万円のはずだった。それがまた1000万円の余力になるというのだ。これが信用取引無制限だ。

確かに興味深い話だが、戻るつもりはこの時なかった。

弟の株ライフも、もう負けるのが当たり前になっていたはずだった。

今年の半ばから給料は減っていたとしても、それまではずっと月給100万くらいもらっていたはずだ。そしてそのほとんどを株で溶かし続け、トータル1500万円近い負けだと聞いていた。

もはや浮上の余地などないと思っていた。

母も詳しくは聞いていないようだが、知っている部分は聞いた。

バイナリーオプションという為替関連の商品で儲けている知り合いが同じ会社の営業にいるようで、その人からバイナリーオプションを教えてもらったようだ。

しかしうまくいかず、結局バイナリーオプションで儲けることは出来なかった。

その友達は弟の株の才能、知識を考え、一緒に取引をしようという話になった。

2012年12月には自民の政権奪還があり、アベノミクス第1弾として株高相場、完全なるバブルとなった。

タイミングにも恵まれたのだろう。

当時40万しか持っていなかった弟はすぐに600万を超える資産を持った。

俺は塾経営を真面目にしてきたつもりだった。

少しずつ貯金も増えていた。少しずつ・・・少しずつだ。

弟はまたもそんな『少しずつ』を否定するかのようなジャンプアップをしていた。

でもまぁ、俺の財産と同じくらいだし、俺のやっていることの価値も十分だ。

そう言い聞かせていた。

しかし弟は以前の弟とは違った。いや、厳密に言えば同じだったのかも知れない。

ただこの時は相場がまるで違った。何を買っても上がるようなバブル相場だ。そして弟はリスクをとことん取れるタイプであることは以前と変わっていない。

そもそも40万を短期間であっさり600万にしてしまうのだ。

バブル相場と怖いもの知らずが合わさるととんでもない化学反応が起こるということを思い知った。

1月、弟は2000万円という大金を手にすることになった。

弟は昔から有料情報などにも平気で手を出すタイプだった。

この時も自力のトレードに加え、有料情報などを駆使してどんどん資産を増やしていったのだ。

弟は大金を手にすると、俺にデイトレ復帰の誘いを何度もしてきた。

弟は本当に純粋なのだ。単純に幸せのおすそ分け、俺にも成功して欲しいと思ってくれたのだ。

俺は株が下がり続ける時期に始めたクチだけに、こういうバブル相場で勝てるイメージがなかった。

「塾が忙しいから夜中にも取引が出来るFXを俺はやるよ」

言い訳だった。

実際にこう言ってFXにチャレンジしてみたが、負け続きであっさり退場した。

気付けば弟ははるか先で、もはや手の届かない位置まで行ってしまった。

それもたった2か月で・・・だ。

こんなことがあるのか。

40万円の資産が2か月で2000万円になることなんてあるのか・・・信じられない。

少なくとも俺がこのまま塾だけで頑張っていてもそんなことが起こらないことは確実だ。

でもだからと言って弟の後を追ってデイトレ復帰するのもちょっとプライドが許さない。

でもそんなプライドを悟られたくないから、素直に言えない。

なんて高いプライドなんだ・・・。

そんな時、弟からおすすめの銘柄があると聞いた。

1回くらい騙されたと思って買ってみようかと思い、150万円ほど買ってみた。

するとその日の午後、なんと突然ストップ高までいき、50万円の利益が出た。

俺「おい!すげぇじゃん!50万も利益出たよ!ありがとう!」

D「良かったね!また何かあったら教えるよ」

俺「うん!頼むわ!マジありがとう!」

・・・・・・

俺のプライドなんてこんなもんよ。

弟は株で勝つために有料情報もたくさん登録したし、どんなことでもしました。私も無料で得られるメルマガは登録してきました。参考にしているサイトはこちらです。
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弟側のノンフィクション小説も連載中です
株で億を4回つかんで4回破産した男
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