株で億り人、億トレーダーになった弟を持つ男の思いを書いています。

億り人
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小説本編 第1話~10話

第8話 煮え切らない日々

更新日:

弟が相場から退場してしまい、また孤独なトレーダーに逆戻りした。家庭教師は相変わらず順調で、独立し、2010年には3人の受験生を受け持つことになる。

しかし様々な要素が重なり、精神的にパッとしない毎日が続いた。

前回のお話はこちらです。

第7話 弟の退場・デイトレーダーからの転職

専業デイトレーダーになった弟は数日で資金を2倍近くにするという離れ業をやってのけたが、その後また数日で半分になるというオチまでつけてきた。 仕事としてトレードをするならば生活費も稼がなければならない。 ...

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変わらぬ日々に思うこと

弟は完全に株から足を洗った。俺は毎日変わらぬ日々を送っていた。

これと言って何もない日々だ。

朝は彼女が起きてからも布団でゴロゴロする。

彼女が仕事に出かけた後もゴロゴロする。

相場が始まる9時少し前に布団から2~3回転する。

こたつに潜り込む。

そしてパソコンをつけてお仕事開始といった塩梅だ。

職場までの所要時間は数秒。移動距離は2~3回転がるだけ。

なんとも理想的な職場だった。

得意な午前中のみのトレードに徹し、午後からは実家に顔を出す日々だった。

ハッキリ言って寂しかったのだ。

彼女はフルタイムで正社員になっていた。

弟も給料+歩合制で正社員のようなものだ。

周りの友達もほとんどが正社員としてしっかり働いていた。

ニート時代にハマっていたチャットやオンラインゲームも、もう知っている人なんて残っていなかった。平日の昼間は俺に話し相手なんていなかったのだ。

午前中のトレードを終えるとまさに何もすることがない。

夕方17時頃から家庭教師が始まるのだが、それまでの間は暇過ぎた。

実家に行けば祖母が話し相手になってくれる。

母もデイトレではないが、株を持っていたので株の愚痴などを聞いてくれたりもした。

中学生の頃に俺が拾った子猫はもう高齢になっていたが、俺が行けば一緒にベランダで日向ぼっこをしてくれた。一緒に昼寝をすることもあった。

特に何かあるわけではないが、寂しさが紛れた。幸せな日々だった。

こうしている時間は色んなことを忘れることが出来た。

本当はわかっているんだ。

このままではいけないこと。月に20~30万前後が限界のデイトレーダー。

安定もなく、年間では200万円程度しか勝てない兼業デイトレーダー。

家庭教師は雇われを卒業し、自分でインターネットを使い生徒を募集するようになった。

独立というわけだ。しかしそれでも7~8万が限界だろう。

今は彼女も正社員として働いているからやっていけている。

しかし結婚まで考えたらどうだろうか。もしも彼女が専業主婦になった場合、俺だけの稼ぎで暮らしていくなんて絶対に無理だ。どうポジティブにシミュレーションしてみても無理だ。

子どもを持つことになったら・・・いや、この状況で子どもを持つ気になどなれない。

彼女とはもう長く付き合っているので、将来は結婚したいと思っている。

彼女のライフプランでは、2011年に結婚したいとずっと言われていた。

もう来年に迫っているのだ。

だからこそ、俺はもっと真剣に将来を考えなければならない立場のはずだ。

しかしそこはさすが社会不適合者。逃げ道を探すのが上手い。

1人でいると考えてしまうため、実家に逃げ込んでいたのだ。

そうやって17時近くになると実家で早めの夕飯を食べさせてもらい、家庭教師に向かった。

22時過ぎに家に帰り、彼女と少しの団らんをし、就寝する。そんな日々だった。

この頃、彼女が携帯電話を使ったオンラインゲームを軽い趣味としてやっていた。

それを見て俺も少しやってみようと思った。

しかしそれが間違いだった。過去にパソコンでドハマリした立場なのを忘れてはいけない。

今度は携帯ゲームにハマってしまったのだ。

どんどんとダメ人間になっていく自分が嫌だった。もはや結婚なんて出来ないと思った。

でもそれをマジマジと彼女に話すことなんて出来ない。

それさえも逃げていたのだ。

面倒なことは全て先送り。

そんなことをしたって何も変わらないのに、いつか誰かがなんとかしてくれるんじゃないかと心のどこかで思っている。とんでもない甘えだ。

結局何も変えることも出来ずに2010年も数か月が経った。

弟と久しぶりに連絡を取った時、またも衝撃的なことを聞かされる。

俺「最近どうなの?真面目にやってる?」

D「うん!月収100万くらいは安定してもらえるようになった」

俺「え?どういうこと?給料で?」

D「インセンティブだからね。頑張ればそれだけ給料もらえるんだ」

月収100万・・・。いつも弟は俺の想像の斜め上・・・それ以上のことをする。

本当にいつもそうなのだ。

俺の脳内で処理出来る才能ではないのだろうと真剣に思う。

世の中には多くの天才がいる。

最終的に大成功を収める天才もいれば、大成しない天才もいるだろう。また、大成しても全て失ってしまうような天才もいる。弟はどのタイプかわからないけど、間違いなく天才型なのだろう。

少なくとも常人の感覚の域には収まらない。

弟は間違いなく2009年、転落人生を送った。

俺は色々あったけれど、安定したトレーダー人生を送った。

それなのに2010年が始まって数か月。

俺は結果だけ見れば変わらず順調にトレーダーをしている。

弟は成金とまでは言わずとも、月収100万円も稼ぐ仕事に就いてこの先も保証されているようなもの。

どちらが成功者と言えるかなんて誰かに聞かずともわかる。

当たり前のことを当たり前のようにやる日々がよりつらく感じた。

なんで俺の器はこんなにも小さいんだろうか。

そんな弱い心を見透かされていたのだろうか。

この直後、トレーダー人生最大のピンチが訪れることになる。そしてそのことがきっかけとなり、俺のトレーダー人生も終わりに向かっていくことになるのだった。

弟側のノンフィクション小説も連載中です
株で億を4回つかんで4回破産した男
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