逆境を跳ね返す形でまともな利益に持っていった2月。この勢いで3月こそここ最近の停滞感を吹き飛ばす利益を出そうと誓った。今度こそ久しぶりの60万円突破を目指す。
決して後戻りなどしない。
前回のお話はこちらです。
第72話 明確なる進化
諦めの美学を自分に取り入れたことで連敗癖を直していた俺。2月1日の負け方は夫婦喧嘩が発端ということで最も精神的に乱れやすいものだった。今こそ真価が問われる時。 今月の過ごし方で今後が決まるとも言える大 ...
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飛躍の3月
勝ちへの執念は強くなっていた。なんとしてでも結果を残したいと思っていた。
そんな熱い思いとは裏腹に心はすごく穏やかだった。
やはりデイトレーダーにとっての精神安定剤なんて勝つことでしかないのだ。
勝てない時期は精神が乱れ、さらに負けていくのもわかる。精神安定剤が切れた状態で毎日トレードしているようなものだからね。そう考えると本当に厳しい世界なんだなぁ。
勝てば勝つほど勝ちに近付き、負ければ負けるほど浮上の機会を失っていく。
弟が億を3回掴んだものの3回とも破産に追い込まれたのもまさにこの理論だろう。
稼げる時に稼げるだけ稼ぐという理屈を怖いほど忠実に具現化しているのが弟であり、負けている時は精神安定剤がなく、下り坂は途中で止まれないことも実証してきたのだ。
それと比べれば俺はなんともちっぽけな規模だが、やはり気持ちで成績が左右されていくのはよくわかる。諦めの美学を会得していなければきっと今のような生活もないだろう。
3月は早々に北海道のブログ友達から鴨葱うどんの話を聞いた。
全国展開しているうどん屋さんが期間限定で鴨葱うどんを発売していて、それがとんでもなくおいしいという話なのだ。俺もそのうどん屋さんは近くにあり、大好きでよく家族で行っている。
しかし肉系のうどんはあまり好きになれない。
かつお出汁が大好きで、特に透き通ったつゆが好きだ。
透き通ったつゆに揚げ玉や七味で徐々に味を変えていく。揚げ玉から油分が出るのは好きじゃないので、入れたら出来るだけその部分は早く食べる。揚げ玉のサクサク食感も楽しむ。
肉系うどんはどんなに急いで食べても、いや、テーブルに着く頃にはすでに肉から脂が出ていて濁ったつゆになってしまっている。それゆえ過去に一度頼んだきり頼まなくなった。
そんな俺にとって鴨葱うどんはまさに肉系うどんであり苦手な部類。
肉は好き。大好きだ。単純にうどんのつゆを濁したくないだけだ。だが、そもそも鴨肉っていうのは食べたことがない。写真の見た目的には鶏むね肉のようなパサパサ肉に見える。
俺はもも肉の方が好きだし、むね肉やササミのような肉は苦手だった。
さらに言えば焼き鳥のネギマにあるような太いネギ焼きも苦手だ。
肉の脂でうどんのつゆが濁るのが嫌い。見た目だけの判断だけどむね肉っぽいのは嫌だ。太いネギも嫌い。透き通った出汁のかけうどんが大好き。鴨葱うどんを頼む理由などどこにもないのだ。
今回はブログ友達の強い推奨により、一度だけのチャレンジというつもりだった。
どうせ苦手だけど、おいしかったですと感想を言って次回からまたかけうどんに戻る。
そう思って食べた人生初鴨葱うどん。
衝撃だった。
確かに脂でうどんの出汁は完全に濁った。しかしこの鴨肉、うめぇ!見た目は確かにパサパサ。なのにジューシー、そして柔らかさが尋常じゃない。なんなんだこの肉は。
この柔らかさはフワフワ?いや違う、フカフカだ。フカフカした柔らかさでジューシー。
そしてうどんと一緒に食べると信じられないくらいに合う。
俺はこんなにうまいものを見た目で判断してスルーしてきたのか。
まぁ太いネギはうまいと思えなかったけど、このうまさはかけうどんをはるかに超える。
世間一般で鴨葱うどんという商品が存在する理由を今ハッキリと理解した。
鴨葱うどんの期間はもう終わるはず。来年は絶対いっぱい鴨葱うどんを食べようと思った。
株も好調をキープし、おいしいものも食べて家族仲良く過ごす。最高の安定期だ。
3月は荒れ相場もあってイライラするような場面もあった。しかしそんな時でも「ふざけんなよ~、ねぇ?」と妻にふざけて話す余裕があった。
デイトレは勝ちも負けも紙一重だ。
慎重と臆病が、勇気と無謀が紙一重と言われるように、油断と余裕も紙一重だと思う。
今の俺は決して油断ではなく心のゆとり、心の余裕を持ってトレードが出来ている。
正直なところ負ける気がしない。
月も半分過ぎた頃、利益はすでに40万を超えていた。このペースでいけば目標の60万は余裕の射程圏だ。だがこのまま油断することなく、そしてガツガツすることなくいつも通りで稼ぐ。
マイペースなデイトレードこそ俺の武器だ。
良い時は色んな方面での活力が湧いてくる。12月のオフ会で申し込みをスルーしてしまった申し訳なさは今でも残っている。このモヤモヤを解消するための第2回オフ会。
今しかないと思って弟の知り合いだというその人にコンタクトを取った。
そして4月下旬、オフ会に参加してくれるとのことだった。
あんなにめんどくさがりで出不精だった俺がこんなにも精力的に動こうとしている。子どもが生まれたことでアウトドア派になっていたが、それでも家族以外のことで動こうとはしなかった。
株の調子はこんなことにまで影響を与えるんだなぁ・・・。